甘酸っぱい恋
「溺れるナイフ」を見た。
描かれていたのは
中高生のキラキラした純粋な恋愛だったと思う。
制服でデートするその姿が
たったそれだけなのに
キラキラして見える。
自分ができなかった体験を
まるで容姿の違うかわいい女の子に投影して見た。
あんな恋をしたこともないし
どうやったらあんな恋愛できるんだろうと考えた。
大学に入ったら彼氏できるよ
と言われてきたけれど
やっぱりそんなことなくて。
好きな人ができたところで
うまくいかないことばかりだ。
まわりがどうしてもうらやましくて
まさに隣の芝生は青く見える状態だ。
そんなことを考える大学一年の秋。
少しでも自分を変えたい所存でこれからも生きたい。
実際映画を見て、あんまり話の内容はわからなかったけれど
とにかく重岡くんと小松菜奈ちゃんが椿の花を咥えた姿が麗しい。
(結局、重岡かっこよすぎたっていうのと
好きな人に好きになってほしい。
という気持ちしか生まれなかった。。)
大人になるということ。
初めてこれが常識だと知ることが多い。
車の免許を取りに行くだけで30万かかる。
しかもこんなに面倒くさい授業を何時間も受けないといけないし、
運転は意外と難しい。
なのに世の中のほとんどの人が車の免許を持ってる。
でも免許なんて取ったところで、車なんてもってなくて
必然的にペーパードライバーになる。
車が走るのにはガソリン代がかかる。
カルピスの2Lのペットボトルとオレオで間に合っていた友達とのパーティは
缶チューハイとチーズに変わった。
恋愛相手の仕事や学歴を気にするようになった。
高校を卒業して少し広い世界を見るだけでこんなにお金がかかるし、
ドラマで見るような恋愛が身近になって。
周りだけがどんどん大人になっていくような気がして。
自分はまったく成長できていないんじゃないか。自己嫌悪に陥る。
大人になるって、もっと楽しくて視界が広がる楽しいことばかりだと思っていた。
自分が思っている以上の変化がたくさんあって、刺激的だけど大変だ。
でも自分のペースで生きていきたいと思う。
これから先、友達がどんどん結婚して、結婚式に出席するたびに、
懐のお金だけじゃなくて心まで寂しくなっていくような、
そんな誰かと比べるばっかりの人生にはしたくない。
そんなことを考える大学一年生の秋。